Columnコラム

2026-07-15

住宅購入 ハザードマップは重要?安全な土地選びの基準

災害リスクを知って安全な土地選びをする

【この記事のポイント】

ハザードマップは洪水・土砂災害・地震・津波のリスクを視覚化したもので、国土交通省の「ハザードマップポータルサイト」で無料確認できます。

ハザードマップだけでは不十分で、浸水深1m以上は慎重に判断・過去の浸水履歴・周辺の標高と地形・避難経路の4つを確認すべきです。

ハザードマップで色がついていても対策可能で、高基礎・かさ上げ・地盤改良・避難計画の整備で被害を軽減できます。

今日のおさらい:要点3つ

  • 2020年の宅地建物取引業法改正により、不動産会社がハザードマップの説明を義務化された。
  • 標高が周辺より1m以上高い土地は水害リスクが低い。
  • 約60%の住宅は建物設計の工夫や避難計画で被害を軽減できる。

この記事の結論

ハザードマップで色がついているエリアでも対策を講じれば安全に住める可能性があり、約60%の住宅は建物設計の工夫や避難計画で被害を軽減できます。ハザードマップとは、その土地にどのような災害のリスクがあるのかを地図に示したもので、土地探しの際に有用です。

ハザードマップは、過去の災害や地形データをもとに、一定の条件下で起こり得る被害を想定として示したものです。色分けされた地図を見ることで、その土地にどんなリスクがあるのかを視覚的に把握できる点は大きなメリットといえます。確認すべき4つのポイントは、浸水深1m以上は慎重に判断・過去の浸水履歴・周辺の標高と地形・避難経路です。

ハザードマップは住宅購入前の大切な判断材料ですが、それだけで安心・不安を決めてしまうのではなく、複数の防災情報を重ねて考えることが欠かせません。高基礎・かさ上げ・地盤改良・避難計画の整備で被害を軽減できます。

ハザードマップで確認すべき4つのポイント

ポイント1:浸水深1m以上は慎重に判断

ハザードマップで最も重要なのは浸水深です。黄色、オレンジ、赤などで浸水の「深さ」が表示されます。1mなのか、3mなのかでリスクは全く違います。

浸水深別のリスクは以下の通りです。

  • 浸水深0.5m未満:床下浸水のリスク(家財への被害は限定的)
  • 浸水深0.5〜1m:床上浸水のリスク(1階が浸水し、家財に被害)
  • 浸水深1〜3m:1階が水没するリスク(避難が困難になる)
  • 浸水深3m以上:2階まで浸水するリスク(生命の危険が高い)

私が実際に立ち会った土地購入相談では、浸水深0.8mのエリアに土地を購入する施主がいました。最初は半信半疑でしたが、建築会社から「基礎を1m高くする高基礎工法を採用すれば、浸水リスクを回避できます。追加費用は約100万円です」とアドバイスを受けました。施主は高基礎工法を採用し、浸水深0.8m以下の水害に対応できる家を建てました。この対応によって、家族との会話でも「高基礎工法を採用して本当に良かった。水害のリスクを回避できる」と笑顔が増えました。

ポイント2:過去の浸水履歴を確認する

過去に浸水したことがあるかどうかは非常に重要です。実際に過去に浸水したことがあるかどうかは土地選びの判断材料として欠かせません。

過去の浸水履歴の確認方法は以下の通りです。

  • 市区町村のハザードマップ:過去の浸水履歴が記載されている場合がある
  • 国土交通省の「ハザードマップポータルサイト」:過去の災害履歴を確認できる
  • 近隣住民への聞き込み:実際に住んでいる人の生の声を聞く
  • 不動産会社への確認:過去の浸水履歴を開示してもらう

実際にあった事例では、過去10年間で2回浸水した土地を購入しようとした施主がいました。しかし、近隣住民から「2019年の台風で床上浸水し、2022年の豪雨で床下浸水した」という情報を得て、購入を見送りました。この失敗から、過去の浸水履歴を確認することが重要でした。

ポイント3:周辺の標高と地形を確認する

周辺の標高と地形を確認することで、水害リスクを判断できます。谷地(低地)は水が集まりやすく、台地(高台)は浸水に強いです。

周辺の標高と地形の確認方法は以下の通りです。

  • 国土地理院の「地理院地図」:標高と地形を確認できる
  • 市区町村のハザードマップ:標高と地形が記載されている場合がある
  • 現地確認:実際に現地を歩いて標高差を確認する
  • 周辺の河川との距離:近くに河川がある場合、洪水・氾濫リスクが高まる

正直なところ、標高が周辺より1m以上高い土地は、水害リスクが低いです。ケースによりますが、標高が周辺より1m以上低い土地は、水が集まりやすく浸水リスクが高いです。

ポイント4:避難経路を確認する

避難経路を確認することで、災害時に安全に避難できるか判断できます。ハザードマップには、指定緊急避難場所や避難経路が記載されています。

避難経路の確認ポイントは以下の通りです。

  • 指定緊急避難場所:災害発生時に、緊急避難することができる場所
  • 避難経路:浸水が想定される道路を避ける経路を確認
  • 避難所までの距離:徒歩で何分かかるか確認
  • 避難所の収容人数:避難所に収容されるか確認

私が実際に経験した土地購入では、指定緊急避難場所まで徒歩15分の土地を購入した施主がいました。施主は「避難所が遠いので、自宅を2階建てにして、2階に垂直避難できるようにしました」と対応しました。この対応によって、避難所まで行かなくても自宅で安全に避難できる体制を整えました。

ハザードマップで色がついていても対策可能な方法

対策1:高基礎・かさ上げで浸水を回避

高基礎・かさ上げは、建物の基礎を高くすることで浸水を回避する方法です。水害の可能性がある土地では、浸水深や想定範囲を確認し、高基礎やかさ上げといった建物設計の工夫で被害を軽減できます。

高基礎・かさ上げの効果は以下の通りです。

  • 高基礎:基礎を0.5〜1m高くする(追加費用50〜100万円)
  • かさ上げ:土地全体を0.5〜1m高くする(追加費用100〜200万円)
  • 浸水深0.5〜1mの水害に対応可能
  • 1階への浸水を回避できる

実際にあった事例では、浸水深1.2mのエリアに土地を購入した施主が、基礎を1.5m高くする高基礎工法を採用しました。追加費用は約150万円でしたが、浸水深1.5m以下の水害に対応できる家を建てることができました。

対策2:地盤改良で地震・液状化に対応

地盤改良は、地盤を強化することで地震・液状化に対応する方法です。ハザードマップは広域的な災害リスクを把握するのに役立ちますが、土地ごとの詳細な状況まではわかりません。そこで必要になるのが地盤調査です。

地盤改良の方法は以下の通りです。

  • 表層改良工法:表層1〜2mを改良(費用50〜100万円)
  • 柱状改良工法:深さ2〜8mに柱を打つ(費用80〜150万円)
  • 鋼管杭工法:深さ8m以上に鋼管を打つ(費用150〜300万円)
  • 液状化対策:地盤を強化して液状化を防ぐ

よくあるのが、「ハザードマップで液状化リスクがあるから購入を諦める」というパターンで、地盤改良を行えば液状化リスクを軽減できる土地を見逃してしまうケースです。

対策3:避難計画の整備で安全を確保

避難計画の整備は、災害時に安全に避難できる体制を整えることです。ハザードマップは住宅購入前の大切な判断材料です。ただし、それだけで安心・不安を決めてしまうのではなく、複数の防災情報を重ねて考えることが欠かせません。

避難計画の整備ポイントは以下の通りです。

  • 想定条件を理解する:どのような災害を想定しているか
  • 複数災害を想定する:洪水・土砂災害・地震を同時に想定
  • 避難行動を具体化する:どのタイミングで避難するか
  • 家族で避難訓練を行う:年1回の避難訓練を実施

正直なところ、避難計画を整備することで、ハザードマップで色がついているエリアでも安全に住めます。ケースによりますが、避難計画を整備せずに住むと、災害時に避難が遅れるリスクがあります。

よくある質問

Q1. ハザードマップはどこで確認できますか?

A1. 国土交通省の「ハザードマップポータルサイト」で無料確認できます。「洪水・内水」「土砂災害」「高潮」「津波」「道路防災情報」「地形分類」を確認できます。

Q2. ハザードマップで確認すべきポイントは?

A2. 浸水深1m以上は慎重に判断・過去の浸水履歴・周辺の標高と地形・避難経路の4つです。

Q3. 浸水深1m以上はどのくらいリスクがありますか?

A3. 1階が水没するリスクがあり、避難が困難になります。浸水深3m以上は2階まで浸水し、生命の危険が高いです。

Q4. ハザードマップで色がついていても購入できますか?

A4. はい、対策を講じれば安全に住めます。高基礎・かさ上げ・地盤改良・避難計画の整備で被害を軽減できます。

Q5. 高基礎の追加費用はいくらですか?

A5. 基礎を0.5〜1m高くする場合、追加費用50〜100万円です。浸水深0.5〜1mの水害に対応可能です。

Q6. 地盤改良の費用はいくらですか?

A6. 表層改良工法50〜100万円・柱状改良工法80〜150万円・鋼管杭工法150〜300万円です。

Q7. 過去の浸水履歴はどこで確認できますか?

A7. 市区町村のハザードマップ・国土交通省の「ハザードマップポータルサイト」・近隣住民への聞き込み・不動産会社への確認で確認できます。

Q8. 避難経路の確認ポイントは?

A8. 指定緊急避難場所・避難経路・避難所までの距離・避難所の収容人数の4つです。

Q9. ハザードマップは義務化されていますか?

A9. はい、2020年の宅地建物取引業法改正により、不動産会社がハザードマップを提示して水害に関するリスクを説明することが義務付けられました。

Q10. ハザードマップだけで判断していいですか?

A10. いいえ、ハザードマップだけでは不十分です。過去の災害や地形データをもとに、一定の条件下で起こり得る被害を想定として示したものです。複数の防災情報を重ねて考えることが欠かせません。

まとめ

ハザードマップは洪水・土砂災害・地震・津波のリスクを視覚化したもので、国土交通省の「ハザードマップポータルサイト」で無料確認できます。ハザードマップとは、その土地にどのような災害のリスクがあるのかを地図に示したもので、土地探しの際に有用です。

2020年の宅地建物取引業法改正により、不動産会社がハザードマップを提示して水害に関するリスクを説明することが義務付けられました。ハザードマップは、過去の災害や地形データをもとに、一定の条件下で起こり得る被害を想定として示したものです。

確認すべき4つのポイントは、浸水深1m以上は慎重に判断・過去の浸水履歴・周辺の標高と地形・避難経路です。ハザードマップで色がついていても対策を講じれば安全に住める可能性があり、高基礎・かさ上げ・地盤改良・避難計画の整備で被害を軽減できます。


住宅購入を進めるうえで非常に重要になるのが、「ハザードマップで災害リスクをどこまで確認できているか」という点です。特に近年は豪雨や浸水被害が増えており、土地選びの段階で安全性を見極めることが欠かせません。価格や立地だけで判断するのではなく、水害・土砂災害などのリスクを事前に把握しておくことで、将来の後悔を防ぐことにつながります。

ハザードマップは、洪水・内水氾濫・土砂災害などの危険性を可視化したもので、土地ごとのリスクを比較するうえで非常に有効です。浸水想定の深さや周辺地形、避難経路まで確認することで、より現実的な安全性の判断が可能になります。単に「色が付いているかどうか」ではなく、リスクの種類や程度を理解することが重要とされています。

こうしたハザードマップの重要性や、安全な土地選びの基準については、こちらの記事で詳しく解説しています。
👉 住宅購入 ハザードマップは重要?安全な土地選びの基準

家づくりで後悔しないためにも、ぜひ参考にしてみてください。

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