Columnコラム

2026-06-18

住宅ローン ペアローンとは?メリットと注意点を解説

夫婦で住宅ローンを組む方法を徹底解説|連帯債務・連帯保証との違い

【この記事のポイント】

共働き世帯が増える中、夫婦2人で住宅ローンを組む「ペアローン」を検討する方が増えています。借入可能額を増やせて住宅ローン控除も2人分受けられるなど魅力的なメリットがある一方、離婚や収入減少などのリスクも見逃せません。

この記事では、ペアローンの仕組みからメリット・デメリット、連帯債務・連帯保証との違い、よくある失敗を避けるための対策まで、後悔しない判断のために必要な情報を詳しく解説します。

今日のおさらい:要点3つ

  • ペアローンは夫婦2人で2本の住宅ローンを組む仕組みで、借入可能額を増やせ、夫婦双方が住宅ローン控除を受けられる
  • 諸費用が2人分かかり、離婚時や一方の収入減少時にリスクがあるため、余裕を持った資金計画が重要
  • 連帯債務・連帯保証との違いを理解し、自分たちのライフプランに合った借入方法を選ぶことが後悔しない鍵

この記事の結論

ペアローンを利用する前には、2本の契約で諸費用が2倍かかる点と、夫婦双方が住宅ローン控除を受けられる点を天秤にかけて、控除メリットで回収できるか試算することが重要です。夫は「全期間固定金利」、妻は「変動金利」など、それぞれが異なる金利タイプを選べるため、将来の金利変動リスクを分散できる点も魅力です。

ただし、どちらかが死亡した場合、団信でカバーされるのは1人分のみで、もう一方のローン返済は残り続ける点には注意が必要です。離婚時のリスクを抑えるには、頭金を増やして借入額を減らす、公正証書で返済分担を取り決めるなどの対策を講じておきましょう。

連帯債務・連帯保証と比較し、住宅ローン控除・団信・諸費用・金利タイプの選択肢を総合的に判断することが、後悔しない借入方法の選択につながります。

ペアローンの仕組みとメリット

ペアローンとは

ペアローンとは、夫婦もしくは親子2人で1つの物件に対して住宅ローンを組むことです。夫婦それぞれが債務者となり、お互いに連帯保証人となるため、2本のローン契約を結ぶことになります。

具体的な例として、住宅価格5,000万円の物件を購入する場合、夫が3,000万円、妻が2,000万円のローンを組むといった形になります。それぞれが独立したローン契約を結ぶため、金利タイプや返済期間も別々に設定できます。

三菱UFJ銀行によると、住宅価格の高騰を受けて夫婦等で協力して借りるペアローンが増えてきています。2025年の住宅購入市場では、共働き世帯が全体の約6割を占めるといわれています。

ペアローンの基本を理解すれば、決して難しい仕組みではありません。

ペアローンの5つのメリット

メリット1:借入可能額を増やせる

単独ローンでは、ローンを申し込む方の収入などをもとに審査されます。ペアローンは夫婦それぞれがローンを利用する仕組みのため、夫婦どちらか一方がローンを利用する単独ローンよりも借入額を増やせる可能性があります。

ペアローンを利用すれば、単独ローンでは手が届かなかった物件を購入できる可能性が高まる点がメリットです。

メリット2:住宅ローン控除を2人とも受けられる

ペアローンは夫婦それぞれが債務者となるため、二人とも住宅ローン控除を申請できます。世帯全体で最も大きな節税効果が期待できます。

具体的には、夫婦で最大6,000万円分の住宅ローン控除を受けられます。一方、連帯保証の場合は主債務者のみ4,000万円、連帯債務の場合は6,000万円が上限です。

正直なところ、「住宅ローン控除を最大限活用したい」という夫婦には、ペアローンが最も有利です。

メリット3:団信に2人とも加入できる

ペアローンでは、夫婦それぞれが団体信用生命保険(団信)に加入できます。万が一、どちらかが死亡または高度障害状態になった場合、その方のローン残高がゼロになります。

ただし、もう一方のローン返済は残り続ける点に注意が必要です。

メリット4:金利タイプを分散できる

夫は「全期間固定金利」、妻は「変動金利」など、それぞれが異なる金利タイプ(借入年数を分けることも可能)を選べます。将来の金利変動リスクを世帯で分散させる戦略も可能です。

連帯債務・連帯保証の場合は、ローン契約が1本のため金利タイプも1種類しか選べません。

メリット5:共有名義で持分を明確にできる

ペアローンでは、物件を夫婦の共有名義にし、それぞれの負担割合に応じた持分を登記します。これにより、将来的な相続や売却時の権利関係が明確になります。

実は、「持分を明確にしておくことで、贈与税のリスクを回避できる」というメリットもあります。

ペアローンのデメリットと注意点

デメリット1:諸費用が2人分かかる

ペアローンは契約が2本になるため、事務手数料・印紙代・登記費用などの諸費用が2倍かかります。借入額5,000万円の場合、単独ローンと比べて100万円以上の差が出ることもあります。

具体的には、金銭消費貸借契約や抵当権設定契約が2本になるため、諸費用が原則として2契約分かかり、初期費用が高額になります。契約書の枚数が増えることで印紙税が高くなったり、司法書士への報酬が2人分になったりするため、通常は単独ローンに比べて高くつきます。

対策として、諸費用が高くなる分を住宅ローン控除のメリットで回収できるか試算しておくことが重要です。10年間の控除総額が諸費用の増加分を上回るなら、ペアローンを選択するメリットがあります。

デメリット2:一方の収入が減ると返済が難しくなる

どちらかが返済不能になった場合、もう一方の負担が急増します。出産・育児・介護・転職・病気など、収入が減少するリスクは誰にでもあります。

よくあるのが、「出産後に妻が育児休業を取得し、収入が減って返済が苦しくなった」というパターン。特に共働きを前提とした資金計画では、どちらか一方の収入減少が家計全体に大きな影響を与えます。

対策として、将来的な収入減少を見越して、余裕を持った返済計画を立てることが重要です。「夫の収入だけで返済できる金額」を基準に借入額を決めるのも一つの方法です。

育児休業や転職など、ライフイベントによる収入変動も事前に対策を考えておけば安心です。

デメリット3:離婚時にトラブルになる可能性がある

離婚時には、住宅の返済方法について話し合いが必要になります。どちらが住み続けるのか、売却するのか、ローンをどう分担するのかなど、複雑な問題が生じます。

離婚時のペアローンの主な問題点は以下の通りです。どちらかが家を出ても、ローンの返済義務は双方に残る、住宅を売却しようとしても、相手の同意が必要、ローン残高が売却価格を上回る「オーバーローン」の場合、売却できない、お互いに連帯保証人となっているため、片方が返済を滞納するともう片方に請求がくる、などです。

対策として、離婚時のリスクを抑えるには以下の方法が有効です。頭金を増やして購入時の借入金額を減らす、余裕を持った資金計画を立てる、公正証書などの法的に有効な文書を作成し、返済の分担や将来的な売却について取り決めをしておく、可能な限り早い段階での一本化や売却を検討する、などです。

最初は半信半疑だったんですが、実際に「離婚でペアローンのトラブルに巻き込まれた」という声は本当に多いです。万が一に備えて、対策を講じておくことが重要です。

デメリット4:団信がカバーできるのは1人分のみ

ペアローンでは、夫婦それぞれが団信に加入しますが、どちらかが死亡した場合、団信でカバーされるのは亡くなった方のローンのみです。もう一方のローン返済は残り続けるため、残された方の負担が大きくなります。

具体例として、夫3,000万円・妻2,000万円のペアローンを組んでいる場合、夫が亡くなると夫の3,000万円はゼロになりますが、妻の2,000万円は残ります。妻は単独で2,000万円を返済し続けなければなりません。

対策として、掛け捨ての生命保険を追加で加入するなどの備えが必要です。

デメリット5:贈与税が発生する場合がある

夫婦間でも贈与税が発生する場合があります。ローンの返済額と持分割合が一致しない場合、贈与とみなされる可能性があります。

例えば、夫が3,000万円、妻が2,000万円のローンを組んだのに、持分を夫50%・妻50%とした場合、実際の負担額と持分が異なるため、贈与税の対象となる可能性があります。

対策として、ローンの負担割合と持分割合を一致させることが重要です。

ペアローンと連帯債務・連帯保証の違い

3つの借入方法の比較

夫婦で住宅ローンを組む方法には、ペアローン・連帯債務・連帯保証の3つがあります。それぞれの違いを理解することが重要です。

項目ペアローン連帯債務連帯保証
契約数2本1本1本
住宅ローン控除夫婦双方夫婦双方主債務者のみ
団信両方加入主債務者のみ(または連生団信)主債務者のみ
諸費用2件分1件分1件分
金利タイプ選択別々に選べる1種類のみ1種類のみ

どの方法を選ぶべきか

ペアローンが向いている人は以下の通りです。住宅ローン控除を最大限活用したい、夫婦双方が安定した収入がある、金利タイプを分散してリスクヘッジしたい、諸費用が高くても控除メリットで回収できる、などです。

連帯債務が向いている人は以下の通りです。諸費用を抑えたい、住宅ローン控除は夫婦双方で受けたい、連生団信に加入して万が一のリスクに備えたい、などです。

連帯保証が向いている人は以下の通りです。配偶者の収入を合算して借入額を増やしたいが、配偶者は主たる債務者にならない方が良い、諸費用を最小限に抑えたい、などです。

ケースによりますが、「夫婦双方が安定した正社員で、長期的に働き続ける予定」ならペアローンが有利です。一方、「将来的に片方が収入を減らす予定がある」なら連帯債務や連帯保証を検討しましょう。

「借入方法の選択を間違えて後悔している」という声も実際にあるため、夫婦のライフプランに合わせて慎重に判断することが大切です。

よくある質問

Q1. ペアローンと収入合算の違いは何ですか?

A1. ペアローンは2本の契約で夫婦双方が債務者になるのに対し、収入合算(連帯保証・連帯債務)は1本の契約で主債務者と連帯保証人(または連帯債務者)という関係です。ペアローンは夫婦双方が住宅ローン控除を受けられますが、連帯保証は主債務者のみです。

Q2. ペアローンの諸費用はどれくらい高くなりますか?

A2. 借入額5,000万円の場合、単独ローンと比べて100万円以上高くなることもあります。契約が2本になるため、事務手数料・印紙代・登記費用などが2倍かかります。

Q3. ペアローンで夫婦が異なる金利タイプを選べますか?

A3. はい、選べます。夫は「全期間固定金利」、妻は「変動金利」など、それぞれが異なる金利タイプを選び、将来の金利変動リスクを分散できます。連帯債務・連帯保証は1種類のみです。

Q4. 一方が死亡した場合、ローンはどうなりますか?

A4. 団信でカバーされるのは亡くなった方のローンのみで、もう一方のローン返済は残り続けます。例えば、夫3,000万円・妻2,000万円のペアローンで夫が亡くなると、夫の3,000万円はゼロになりますが、妻の2,000万円は残ります。

Q5. ペアローンで離婚した場合、どうなりますか?

A5. 離婚してもローンの返済義務は双方に残ります。住宅を売却するには相手の同意が必要で、オーバーローンの場合は売却できません。対策として、頭金を増やして借入額を減らす、公正証書で返済分担を取り決めるなどが有効です。

Q6. ペアローンで贈与税が発生するのはどんな場合ですか?

A6. ローンの返済額と持分割合が一致しない場合、贈与とみなされる可能性があります。例えば、夫3,000万円・妻2,000万円のローンなのに持分を50%ずつにすると、贈与税の対象となる可能性があります。

Q7. ペアローンの住宅ローン控除はいくらまで受けられますか?

A7. 夫婦で最大6,000万円分の住宅ローン控除を受けられます。一方、連帯保証は主債務者のみ4,000万円、連帯債務は6,000万円が上限です。世帯全体で最も大きな節税効果が期待できます。

Q8. 妻が育児休業を取得した場合、ペアローンの返済は大丈夫ですか?

A8. 育児休業中は収入が減るため、返済が苦しくなる可能性があります。対策として、将来的な収入減少を見越して余裕を持った返済計画を立てることが重要です。「夫の収入だけで返済できる金額」を基準にするのも一つの方法です。

Q9. ペアローンと連帯債務、どちらが有利ですか?

A9. 住宅ローン控除を最大限活用したい、諸費用が高くても控除メリットで回収できるならペアローンが有利です。諸費用を抑えたい、連生団信に加入したいなら連帯債務が向いています。

Q10. ペアローンの審査は厳しいですか?

A10. 夫婦双方の収入・勤続年数・信用情報などが審査されます。どちらか一方でも審査基準を満たさない場合、ペアローンは利用できません。夫婦双方が安定した収入があることが前提です。

まとめ

ペアローンは夫婦2人で2本の住宅ローンを組む仕組みで、借入可能額を増やせ、夫婦双方が住宅ローン控除を受けられる(最大6,000万円分)点が最大のメリットです。それぞれが異なる金利タイプを選べるため、将来の金利変動リスクを分散できる点も魅力です。

一方、諸費用が2人分かかる(借入額5,000万円で100万円以上の差)、団信でカバーされるのは1人分のみ、離婚時にトラブルになる可能性があるといったデメリットもあります。連帯債務・連帯保証との違いを理解した上で、頭金を増やす、公正証書で返済分担を取り決めるなどの対策を講じ、夫婦のライフプランに合った借入方法を選びましょう。

関連記事

住宅ローンの組み方には、「単独ローン」だけでなく「ペアローン」や「収入合算」など複数の方法があります。特にペアローンは、夫婦それぞれが住宅ローン契約を結ぶため、借入額を増やしやすい反面、団信や諸費用、将来の返済負担について事前に確認しておくことが重要です。

「ペアローンってどんな仕組み?」「夫婦で組むメリットは?」「離職や将来のリスクは大丈夫?」という方は、こちらの記事もぜひ参考にしてください。

▶︎ 住宅ローン ペアローンとは?メリットと注意点を解説
いえとち本舗 岐阜店 コラムページ

ペアローンの基本的な仕組みから、単独ローンとの違い、契約前に知っておきたい注意点まで初心者向けにわかりやすく解説しています。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
いえとち本舗 岐阜店
〒502-0847
岐阜県岐阜市早田栄町2丁目45
TEL:058-201-3031
FAX:058-201-3037
受付時間
9:00~18:00(火・水曜定休)

最新情報・施工事例はこちら
▶ YouTube
https://www.youtube.com/@ietochi_gifu
▶ Instagram
https://www.instagram.com/ietochi.gifu/

ご来場予約・ご相談はこちら
WEB予約
https://ietochi-gifu.com/form_reserve/form.html
お急ぎの方はお電話で
058-201-3031
「家づくりを考え始めた」とお気軽にご相談ください

前のページに戻る

分譲モデルハウス
見学会・相談会
YouTube
Instagram
© いえとち本舗 岐阜店 All Rights Reserved.
ページトップへ戻る